ドロレス・キャノンのクォンタム ヒーリング ヒプノシス テクニック (QHHT®)
QHHTとは?
QHHTとは、Quantum Healing Hypnosis Technique (クォンタム ヒーリング ヒプノシス テクニック)の略で、ドロレスが編み出した独自の催眠療法です。QHHT最大の特徴は、ふたつあります。
ひとつ目は、視覚導入によって最も深い催眠状態といわれる夢遊性トランス(the Somnambulistic trans)へとクライアントを導き、潜在意識から直接答えを得ている点です。ふたつ目は、クライアントの潜在意識は、いかなる身体的問題も識別することができ、適切であれば瞬時に癒しを行うことができるという点です。
日常生活でも、私たちは日に二度、この催眠状態を経験しています。朝目覚める前のうつろな状態と、夜眠りに落ちる寸前のあやふやな状態の時です。
ドロレスは、QHHT®を用いて意図的に最も深いトランス状態での探求を続けることで、誰でも過去世経験に到達できることを発見しました。さらに、夢遊状態(the somnambulistic state)にあるクライアントのセッション中に接触できた存在から、無限の知識や説得力のある解釈を得られることも発見しました。
この部分の意識は、常に私たちとともにあり、顕在意識の下層に存在しています。ドロレスは、この存在を、”潜在意識”と呼ぶことにしました。QHHT®プラクティショナーが過去世と接触できるのは、この潜在意識を通じて可能になるからです。また、ふさわしいと思われる時、ただちに癒しを施すのも、この潜在意識です。
QHHT®が、年齢、性別、人格、身体症状、宗教や文化的背景の違いを問わず世界中の人々に効果があることを、45年以上に及ぶドロレスのキャリアが証明しています。
ドロレスのテクニックを学んだQHHT®プラクティショナーたちのセッション結果も、誰もが複数の人生(過去世)を生きた経験があることを裏付けています。私たちは皆、複数の過去世を持ち、人生について抱くあらゆる質問の答えを知っている潜在意識を持っているのです。
QHHT®についてのご説明:
過去世退行とは?
私たちが誕生する前に経験した別の人生へと退行する過去世退行が、ドロレスのQHHT®療法で最初に開発したテクニックでした。催眠状態になっているクライアントは、最初からすでに適切な過去の場面へと導かれ、人生のさまざまな場面を回想し、最後に死の場面を振り返ります。
数ある過去世の中からどの過去世をクライアントに見せるのかを選択しているのは、潜在意識です。
潜在意識が選ぶ過去世は、必ずクライアントが今生きている現世での課題と関わりのある人生です。一回のセッションで異なる幾つかの人生をみせられることもあります。施術をする者は、質問を使って過去世への回想を誘導し、どの時代のどんな社会設定の場面を見ているのかを読み取っていきます。
QHHT®セッションを受けますか?
潜在意識とは?
ドロレスの解釈 : ドロレスやQHHT®プラクティショナーたちが接触する潜在意識は、心理学者や従来の医学分野で定義する潜在意識とは正反対の性質のものだとドロレスは言います。
QHHT®特有の催眠へ誘導する導入方法によって、ドロレスは個人の顕在意識とそのずっと上にあるより偉大な意識、他者とのやりとりに影響を与えている意識があることに気づきました。
私たちの一部であるこの大いなる部分を潜在意識と呼ぶのは、ドロレスの適切なネーミングでしたが、歴史的には、宗教や一般的な精神世界の教えを説く人々は、私たちの一部であるこの大いなる部分をハイヤーセルフ、オーバーソウル、キリスト意識または高次元意識、宇宙意識、ワンネスなど、さまざまな呼び方で認識しています。
潜在意識はドロレスに、呼び名に関係なく、ただ単に純粋で誠実な心の持ち主とともに協力し、働くとはっきり伝えてきました。
潜在意識の特徴
ひとたび潜在意識との接触が築かれると、催眠状態にあるクライアントにも、またその環境にも、興味深い変化が起こります。最も顕著な変化は、部屋のエネルギーレベルが劇的に変わることです。
その場を経験した人たちは、強い高揚感や溢れる幸福感、心動かされる強烈な興奮と述べています。その場に居合わせるすべての人が、例外なく巨大なパワーと非常に素晴らしい愛を体験しています。
潜在意識との共同作業
QHHT®の主な目的は、常にクライアントの人生をよりよいものにすることです。潜在意識とともに働く目的も同様に、個々のクライアントが許容範囲で最大限に人生を好転させられるようにサポートすることです。このような助けは、さまざまな形でやってきます。潜在意識は、クライアント個人について、またその人生に関するすべてを把握しています。
潜在意識が出てきた時、QHHT®のプラクティショナーが最初にすることは、クライアントが抱えている人生に関する質問をすることです。クライアントに代わってこれらの答えを得ることは、QHHT®テクニックにおけるヒーリングの極めて重要な技術の一つです。
答えを得ることでクライアントは慰めを得、不安だった事柄に対処する後押しや、人生におけるさまざまな局面をさらに深く理解することができるのです。潜在意識は、クライアントにとってその時点にふさわしい情報とメリットをもたらす内容だけを選択し開示してきます。
私たちが病気を経験する理由についての潜在意識の説明は、多くの人々の現在の医療や科学的見解を打ち砕くほど画期的なものでした。大いなる変化と移行の時期を経験している私たちは、現在主流となっている科学が払いのけ無視してきた情報を直視し、追い求めることで新しい思考と概念を取り入れ、今まさに信念体系の拡張を遂げています。
インターネットなどを通じて世界中で瞬時に交わされるコミュニケーション(情報公開)によって、長年主流になってきた理論は崩れ落ち、もはや抑圧されることのない新しい概念や思想に取って変わられてきました。潜在意識やドロレスのQHHT®を認めるためには、信念体系を広げて以下の概念を理解しなければなりません。
とても挑戦的なので、初めは多くの人が非論理的で不合理だと拒否しましたが、この数十年の量子物理学の進化は目覚ましく、「我々の思考が経験する現実を決定づける」という概念の立証を増やし続けています。実際、思考が物質に直接測定できる形で影響を及ぼしているという科学的証拠があります。すべての物質は異なる周波数エネルギーの振動であると考えれば、容易に理解できるでしょう。
思考はエネルギーの投影であり、私たちは意図的に何を思考するかコントロールすることができる状態まで進化したのです。「私はあなたを愛している」という発言と「私はあなたが嫌いだ」という発言は、思考のエネルギーの物理的投影です。これらの言葉を聞いた相手についての身体的影響を考えてみてください。
これは、受け入れられないことを説得しようというのでもなく否定したい事柄を、無視するのでもありません。QHHT®が、どのように働き、どのように結果をもたらすのかを理解してもらえるよう礎を提供したまでです。
ヒーリング・癒し
潜在意識は、どんな身体的問題も判別し、原因を特定できます。心身の状態を見抜き、QHHT®プラクティショナーに、問題のある現世や過去世での原因を説明します。そして、必要に応じて、薬や手術、痛みなどを伴わず、瞬時に癒しを完了します。
ほとんどの場合、なぜその病気になっているのか、なぜ特定の感情を経験しているのかを理解するだけで、癒される条件は十分で、潜在意識によって問題は取り除かれます。
長年の経験の中には、ドロレスにとってさえ理解し難い身体的癒しがクライアントに起こったセッションもありました。ドロレスは、QHHT®のテクニックを10年にわたって世界中の生徒たちに教えてきましたが、教え子のプラクティショナーからも多数、似たような奇跡的な癒しの経験談が詳細に報告されています。
どのような癒しが可能なのかを詳しく述べる前に、癒しは本人が癒されたいと望んでおり、癒されることが人生の目的を邪魔しない時に初めて起こるということを、明確に定義しなければなりません。
私たちは、各々の経験をするために地球に受肉した不滅の魂です。
たとえば人生の重要な側面の一つとして目の不自由さを選択した人の場合、その人の潜在意識が視力を癒すことはないでしょう。
あるいは、肉体を敬い愛することを学ぶために生まれてきた人が、健康管理をおろそかにした結果として作り出した身体的問題を癒すこともありません。文字通りそれは道理にかなっていて、ヒーリングが必ず起きるという保証はありません。ですが、ドロレスやQHHT®プラクティショナーは、同様の驚くべき結果をセッション中に経験してきました。
ヒーリングの実例
実例リスト:
関節間の軟骨の再構成
AIDSの治癒と根絶
心臓(の状態)の癒しとその後の手術の不要
低下した肝機能の再生と機能回復
障害を受けた腎臓の再生と機能回復
開いた軽傷の再生と傷痕の消去
片頭痛の解説と原因の撤去
2.0/2.0視力の回復による視力矯正の不要
糖尿病の癒しと原因の説明
腸疾患の癒し
腰と背中の中程の疾患治癒
首と肩の痛み撤去
肺関連の疾患治癒
肌疾患治癒
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ドロレス キャノン あゆみ
ドロレスは、催眠療法士として50年あまりを費やしました。そのあゆみは、失われた歴史の回復、宇宙の起源、神、UFO研究、新生地球、奇跡のヒーリングなど興味深い世界への旅でした。18冊もの著作によりドロレス独自の分野を生み出しました。
ここでは、彼女の歩んできた道のりを追いながら、どのような進化を遂げてきたのか紹介していきましょう。
パート1:生い立ち
1931年 米国ミズーリ州セントルイス生まれ。
1947年 高校を卒業するまで、家族とともに過ごす。
1951年 米国海軍軍人ジョニー氏と結婚。結婚後の21
1950~1960年代は、典型的な海軍軍人の妻として子育てに専念。
1968年 催眠療法士として活動開始。
パート2:輪廻転生との出会い
1960年代にドロレスとジョニーは、生活習慣(禁煙)や健康改善(減量)などを扱う簡単な催眠療法を行っていました。夫がテキサス州の海軍基地に勤務していた時、海軍病院の医師から、催眠療法を使ってクライアントを見てほしいと依頼を受けました。
その女性は、神経性摂食障害があり、極度の肥満で高血圧や腎臓不全に悩まされていました。医師は、患者をリラックスさせるには催眠療法が非常に効率的だと考え、依頼をしたのです。当時の催眠療法は、幼少期や胎児の記憶へと戻りトラウマとなっている習慣や記憶を解消していました。
彼女は予想に反し、幼少期を超えて、もっと前の時代に生きた過去世・1920年代にシカゴに住んでいたフラッパー(髪をショートカットにして短いスカートをはき、最盛期のジャズ(音楽)を愛好し、伝統的な価値感を嫌って奔放に生きた若い女性)の人生まで行ってしまいました。
ドロレスとジョニーは、この女性が話しぶりや声のトーン、身ぶり手ぶりまで別人に変容する様を目のあたりにします。輪廻転生を裏付ける情報を得た最初のセッションでした。これまでに経験したことのない過去回想でしたが、二人は流れにまかせ、そのまま追及を続けました。
それからの数ヵ月間、彼女は五つの異なる過去世への退行催眠をし、自分の魂が神によって生まれる瞬間の記憶まではっきりと思い出しました。
この全容は、ドロレスの処女作(1980年)でありながら、30年間出版できなかった「よみがえる五つの人生記憶」( Five Lives Remembered, 2009年 日本語タイトル未定)に記されています。
このような過去世へいくセッション展開は、当時の退行催眠では考えられない概念でした。ニューエイジも、メタフィジカルも、まだまだずっと後の話で、参考書やガイド本など参考に出来るものは何もなかった時代でした。
しかし、前例がなかったことが功を奏し、ドロレスとジョニーは独自の決まりごとを設けて、今までの医療の常識に縛られない技術を作り上げていきました。限界や捕らわれのないオリジナルのアプローチを生み出したのです。
誰からも何をどうやってどのように行うべきか、と指導も規制もないなかで、貪欲に飽きることなく新たな催眠療法の発見に情熱をそそぎました。
同年暮れ、海軍基地へ向かう途中、ジョニーは、飲酒運転の車により生死の間を彷徨う交通事故に巻き込まれます。車椅子生活を強いられることになった夫は軍隊を退き、一家は年金で四人の子どもを育てらるアーカンソー州へと移住しました。
ドロレスは、催眠療法と退行催眠の探求から離れて、夫と子どもたちの世話に専念しました。
パート3:催眠療法へ復帰
子どもたちが成長し家を離れると、ドロレスは定期的に催眠療法を再開することを決めます。1970年代後半でした。人口の少ない田舎町に住んでいたにも関わらず、どのようなケース、どのような状況でも対応する彼女の仕事ぶりは評判を呼び、さまざまなクライアントが訪れるようになりました。
初期の仕事は、ドロレスは輪廻転生に焦点を当てました。タイムトラベルという概念に触れ、徐々に慣れてゆきます。大勢のクライアントが十数年前、十数世紀あるいは何千年前へと戻り、世界中いたるところでさまざまな社会的地位や環境、場面を語りました。
セッションが終わるとドロレスは何週間もかけて、クライアントたちが生きた地域の、それぞれの時代の、生活様式や特徴を丹念に探求し、確かな資料と照らしあわせ、裏付けを得ました。
ドロレスは、彼らが食していたもの、身に着けていた衣服、話されていた言語や流通していたお金、職業、社会的習慣や規則、娯楽や当時信仰されていた宗教、思想、地理(学)上の場面などがすべてが当時の時代風習であると確信しました。
この妥協のない探求により、ドロレスはクライアントたちから得た情報の信ぴょう性を確信しました。
輪廻転生について当初の理解は、今の深められた理解に比べればとても簡素でした。「“彼ら”はゆっくりと段階を追って、私が理解出来るように基礎から積み上げ、コミュ二ケーションをはかり、先々難しい複雑な概念もだんだんと解るよう配慮していました」と、ドロレスは語っています。
パート4: ”潜在意識“ と クォンタム ヒーリング ヒプノシス テクニック
何千というクライアントとのセッション中、何度も同じような内容の過去世の情報を得たドロレスは、その録音記録の信ぴょう性を確かめるため、膨大な時間とエネルギーを費やします。結果、彼女は断固とした確信をもってこれらの情報は偽りのない真実であり、とてつもなく偉大な情報源へと接触したのだと結論づけています。
過去世の情報が異なる時代や多様な話題を網羅していることから、探求すればする程、彼女はこれらの情報がクライアントの顕在意識から生み出されたものではないことに気づき始めます。
退行催眠の技術は、ゆっくりと多大なる忍耐力を持って築き上げられましたが、質問に対する答えを理解するのにも時間と忍耐を強いられました。長年の実践と研究により、最終的にドロレスはクライアントから得ている過去世の記憶や追加の情報は、クライアント自身からではあるが、本人もその存在を気づいていない自分自身、遥かに偉大で、パワフルで膨大な知識を持つクライアントの大いなる部分から得られたものだと気づきます。
つまり、クライアントの顕在意識が全く認識していない部分が存在していたのです。
彼女は”それ“を、潜在意識と呼ぶことにしました。それは、すべての人の意識の一部分としてまぎれもなく存在しており、顕在意識の下のレベルに位置して私たちの顕在意識を観察しているのです。
潜在意識とコンタクトをとり、コミュ二ケーションをはかると、個々のクライアントの今世や過去世について答えられない質問はないといいます。
長年研究し進化を遂げたドロレスの技術は、それまで使用されてきた時間のかかる退屈な導入部分を取り除き、声や創造性、視覚を使った新たなアプローチへと変化していきました。
ドロレスは、彼女自身の技術クォンタム ヒーリング ヒプノシス テクニックを確立したのです。
この技術は、潜在意識とじかにコンタクトすることを可能にし、誰でも自分の潜在意識とつながり、質問の答えを得ることができます。また、瞬間的に肉体を癒すというヒーリングをも提供してくれるのです。
パート5:イエスとエッセネ派
10年近くかけた探求と執筆、忍耐の末にドロレスは初の著書を書き上げています。しかし、当時1970~1980年初頭は、輪廻転生に対する世間の理解が薄くあまりにもゆっくりだったため、出版社はこの分野に関する本の発行に興味を示しませんでした。
ドロレスがようやく初刊を出すことができたのは、実にそれから9年もの歳月が流れた後のことでした。彼女は自身の出版会社Ozark Mountain Publishing(オザークマウンテン出版社)を、1992年に立ち上げたのです。これまでに四大陸において50名余りの著書を出版するに至っています。ドロレスの著書も、20ヶ国語以上に翻訳されています。
輪廻転生に関する理解が深まり、さらにより難しい概念を取り扱う能力も高まってきたドロレスは、ある女性のクライアントと出会います。のちに彼女は、類を見ない結果をもたらす存在となります。
ドロレスは、彼女を何百年と言う単位で、25種類もの異なる人生を次々に輪廻転生した経験へと退行させることができたのです。
その女性の人格はそれぞれの人生で全く異なっており、ドロレスにとってまさに驚くべき方法で異なる時代の歴史を垣間見る経験となりました。内容は、二冊の本に書き下ろされています。
最初の一冊は、“広島を忘れない魂”( A Soul Remembers Hiroshima, 1993年 日本語タイトル未定)です。1945年、第二次世界大戦で原爆が投下された時、日本人男性として生きた広島での経験を綴った物語です。原爆を落とされるという衝撃的な経験についてその場に居合わせた人物の観点から綴られた描写は、戦争と原子爆弾兵器のもたらす背筋を凍らせるほどゾッとする学びが浮き彫りにされています。
二冊目は、“イエスとエッセネ派”(Jesus and the Essenes, 1992年 日本語タイトル未定)です。イエスに教えを施した若い教師の人生を描いた内容です。イエス自身に関する真実の姿が多く含まれており、彼の個性や背景、人生そのものと彼の生きた時代が明らかにされています。また教師としてイエスと個人的な恋愛関係にあった女性の興味深い話も述べられています。
他にも、“イエスとともに歩んだ人々”(They Walked With Jesus, 1994年 日本語タイトル未定)を本書の補助本として出版しています。イエスの人生のそれぞれ違う時期をともにした二人の女性、それぞれの過去世を通して見えてくるイエスの人間としての一面や彼が出会った人々に抱いていた思い、そして故郷を訪れた時の様子やハンセン病患者保護地域慰問の様子、彼の癒しの方法や政治活動、十字架上での死についてつぶさに描かれています。
パート6:ドロレスの技術向上
進化の経歴を通してドロレスが常に直面してきたのは、「思考の理解の幅を広げる」ということでした。ある一定の事柄をやっと心地よく受け入れることが出来ると、さらに複雑で理解に苦しむ概念が潜在意識によって与えられ、そのたびに信念体系を根本から覆されたのです。
例を挙げましょう。潜在意識が、「人間が認識しているような時間という概念は、そもそも存在しません。すべては”今”同時に存在しています」と定義した時でした。過去、現在、未来は「今」にしか存在していないのだと。
地球が太陽の周りを回転することで時間は連続的に流れ、一連の出来事を刻んでいるものだと私たちは教え込まれてきました。
ですが、この概念を用いると、もし他の惑星に住んでいれば、時間に対する理解は地球とは全く違ったものになってくるのです。つまり、もし太陽の軌道に関係なく宇宙を旅するとしたら、どのような「時間」を私たちは使うことになるのでしょうか。
時間とは私たちが取り入れた視点でしかないのです。この解釈は初めて「この星の守り手たち」(1993年 ナチュラルスピリット)の著書の中で書き下ろされています。地球外惑星から転生してきた人類の起源や地球の創生から人類とともにいたという評議会と呼ばれるグループについて語られています。
この著書の中でいかに人類が初めて時間という存在しない理を測定する方法を生み出した存在であるかを指摘し、従来すべての物や出来事、生命は同時に「今」存在しているのだという発展した概念が提示されました。
これらの概念は、後に書かれた本、特に「コンバルーティド ユニバースシリーズ」の中でさらに掘り下げ詳しく述べられています。潜在意識は、私たちがひどく捕らわれている時間という概念を手放し、「宇宙銀河においてはすべてが今存在している」という認識を持つまで、星に到達することはできないと断言しています。
もうひとつ思考の理解を広げなければならなかった経験の例は、ドロレスが一つの人生と次の人生の間について興味を抱いた時のことです。当時の発見は「死と生の狭間」(Between Death and Life, 1993年 日本語タイトル未定)という本で出版されました。
死の瞬間に何が起こってその後どこへ行くのか、どのようにして人生を振り返り分析するのか、人生の目的は何だったのかなどについて大いに語られています。
パート7:ノストラダムスからドロレスへのコンタクト
1980年初期、ドロレスは興味深い経験をしています。ある女性がセッション中に、ノストラダムスとして知られているフランス人預言者”ミシェル・ド・ノートルダム”の弟子だという過去生について語り始めました。
ノストラダムスは、世界史に残る大惨事や破壊を宣言したことで有名ですが、事実、彼の予言能力は驚くべきものでした。その予言をいくつかを挙げると……ジョン・F・ケネディの暗殺事件、「山間の町に鳥が飛んでくる」と、911を予想、次の中近東での戦争もほのめかしています。
セッションの中盤、この女性が自分の人生について語っていた時、突然黙り込みました。代わりにノストラダムス自身が、直接彼女を通じてドロレスに話し始めたのです。彼はドロレスに、本を書いてほしいと頼んできました。
人類がより正確に、”ノストラダムスの予言”の真実の意味を理解できるよう解説する本を書いてほしいと。のちにドロレスは、予言の解説を三冊の本にまとめて出版しています。
時間の概念については以前も話しましたが、ノストラダムスとドロレスの会話に関しても興味深い時間の観念が反映しています。ノストラダムスは、ドロレスに「私は、現在16世紀に生きており、直接その時代からあなたに話をしているのだ」と説明しました。
つまり、ドロレスは、亡くなった後で霊の状態になって霊界にいるノストラダムスと話をしていたのではなく、肉体をもって生きていたあの時代の彼自身、フランスで生きているノストラダムスとアーカンソー州で生きているドロレス自身が話しをする体験をしていたのです。
彼は探求の結果、予言が破壊されることなく保存され、のちに正しく解読されるためには比喩を使って書き留める以外になかったと述べています。フランス語の進化に伴い、現代の翻訳では彼の時代の意図する真意と異なる解釈になることが多くなることも彼は知っていました。
そのような誤解を正すため、彼はビジョン本来の正しい意味を世界に発信できるようドロレスに指示を出したのです。人類に警告を与えることで、未来を作り出している張本人は私たち自身であることに気づき、予言とは異なる道を選ぶという単純な選択を通して、彼が見た最悪のシナリオを回避してほしいと願ったのです。
彼のもっともパワフルで素晴らしいメッセージの一つは、「もし私があなたの思考が作り出すことのできる最悪の事柄を示すなら、それを変えるために努力しますか?」でした。ノストラダムスは、思考がどのようにして私たちの経験している現実を作り上げているかについて詳しく話しました。
これを踏まえると、いかに世界中のメディアが政治や教育、経済、宗教、戦争、病気、ドラッグ、犯罪または環境問題などについて絶え間なく集中的に放送するのかが容易に理解できます。これらに意識を向けさせることで、結果そのような現実や経験を創りだすシナリオを操っているのです。
ドロレスは、ノストラダムスと数年間取り組むことで得られた彼のメッセージの真実性や真意を、「ノストラダムスとの会話」(Conversation with Nostradamus, 1989~1992年)というタイトルでまとめ、シリーズ本を三冊発行しています。
日本語では「ノストラダムス霊界大予言」(1994年 二見書房)として、一冊に翻訳がなされています。1,000作もの四行詩の詳しい解釈と予測を予言者自身から直接ひも解かれた内容です。
これらの予言には、スーパーコンピューターの開発やインターネットの発見、異常気象、地殻変動およびそれらが主な国や都市に及ぼす影響、中東戦争、世界政府、政治、2012年、時間の同時性、反キリスト、核兵器、猿起源によるAIDSと世界政府によって慎重に計画されたその拡張、英連邦国、シフト後の世界情勢、シフトのこと、ソビエト連邦解体、ローマ法王、中東の砂漠に隠された人類に関する重要な情報、スペースシャトルコロンビア号空中分解惨事と地球外生命体の訪問などが含まれています。
パート8: UFO、地球外星人と他の惑星の生命体
1980年中期から後期にかけて、ドロレスの探求は完全に新しい分野へとゆっくりと方向転換を始めます。1985年に初めてムーフォンMUFON(Mutual UFO Network)の年次総会に参加したドロレスは、そこでUFOやET研究へと導かれてゆきます。
MUFONは、UFOの調査団体としては世界最大の規模を誇り、もっとも権威ある組織です。(*MUFONは、「ムーフォン」または「ミュフォン」と読み、「相互UFOネットワーク」と訳されます。1969年5月31日に設立されたアメリカの大手民間UFO調査団体。メンバーには海外の研究者も多数)
翌年には興味を掻き立てられて英国を訪問し、UFO着陸現場検証や多数のミステリーサークル研究を行いました。1987年のムーフォン年次総会では、宇宙人によって誘拐された経験をもつ女性の記憶をたどるセッションをするよう依頼されます。
この女性は、誘拐されたあいまいな記憶はあれ、詳細は何も覚えていませんでした。この時点までのドロレスの退行催眠のテクニックは、対象者を過去世へと移行させるのが当然のスタイルでした。ですが今回、対象者が過去世ではなく、今世での出来事に留まるように手法を変える必要に迫られました。
対象者とドロレス自身に興味をそそられた30人もの立会者が、セッションに同席を許可され、実験としては異例の条件で退行催眠が行われました。ドロレスにとって通常の手法とは異なるアプローチで行われたにも関わらず、ことのほか効果的にセッションは進み、大変興味深い結果をもたらしました。
このセッションを通して、人によってはETとの接触を幼い時点から経験している人々がいることが分かったのです。またこの関係は、地球家族とETたちとの何世代にもわたる関わりであること、また、グレイと呼ばれる小人たちは生物学的ロボットであり、人類より遥かに進化した他の種類の人種によって作られたことも明らかになりました。
多くの人々がグレイは異常なまでに体温が冷たく、ほとんど感情表現というものがないと証言していることの説明がつくわけです。グレイを創った人種は、もっと背の高いグレイの種類で、非常に細い胴体をし、か細い手足に大きな黒目だといいます。
ETやUFOに関する冒険を進めるうち、ドロレスは、退行催眠の対象者たちを通して数多くのET接触を経験するようになりました。明らかになったことは、宇宙にはあらゆる生命体が存在しており、さまざまな姿、形、大きさが実在しているということです。
彼女の著書「人類の保護者:拉致の真相」(Custodian, 1998年 日本語タイトル未定)は、ドロレスが20年あまり費やして収集し、退行催眠者たちが語ったETおよびUFOに関する経験談の画期的な初刊となりました。
未確認生命体による誘拐のほとんどが、実際は転生する前の時点で人間とETが、お互いを助けあうために情報交換をするという同意のもとで行われていることが明らかになりました。私たちが地球に転生する際、自分が何者なのか起源はどこなのかを忘れてしまうのと同じように、ETとのコンタクトや情報提供の同意についても忘れてしまうようです。
今日、私たちが直面している問題は、地球外生命体への全体像が、主流メディア、宗教的思想そして科学の定説によって形成され操作されている点です。一体どれだけの人がこの話題について客観的に偏見のない立場から向き合うことができるでしょう。
このことを認識すると、多くの人々が恐れや放棄、完全否定の念を根底にもっていることが理解できます。
「人類の保護者: 拉致の真相」が、そのような理解の溝を埋める架け橋となるでしょう。
(a) 謎めいた不思議な事件や体験は、実際に世界中のあらゆる地域で何百万人という人々によって報告されている。
(b) そのような事件や経験を持つ人々は、科学者や政府、宗教団体からはねつけられたり否定されたりあざ笑われてきました。ゆえに、彼らも答えを求めています。
ドロレスのUFO関連活動や地球外生命体にまつわる探求の結果、出版された本は他にもいくつかあります。
「星たちからの遺産」(Legacy From The Stars, 1996年 日本語タイトル未定)は、私たち個々が偉大な存在であることや他の惑星での起源についてまとめられています。
「スタークラッシュの伝説」(The Legend Of Starcrash, 1994年 日本語タイトル未定)では、ある女性が退行催眠で、何千年も前にアラスカやカナダの地域で起きた宇宙船墜落の時代への記憶へと戻った人生について書かれています。これは、アメリカ大陸におけるアメリカインディアンの起源についての物語です。
パート9 :コンバルーティド ユニバース
30年余りの研究とともに書き続けてきた話題には、生と死、輪廻転生、人類の起源、UFOと地球外生命体、預言者ノストラダムスなど他にも広範囲におよんでいます。ドロレスは、次第に受け取っている情報があまりにも大掛かりで多種多様におよぶため、一つ、またはいくつかの、特定の分野にまとめるのは困難であることに気づき始めます。
これまでの経歴を統合するために彼女自身も変化し、適応せざる負えなくなっていました。そこで著書に関しても新しい分野を「入り組んだ宇宙シリーズ」( The convoluted Universe)として書き下ろすこととしました。
現在、シリーズIVまで出版されており、これらはプレッツェル(塩味の硬い結び目の形をしたビスケット)のように思考を捻じ曲げるのが好みの人たち向けの本であるとコメントしています。
話題としては、精神の持つ力、顕在意識の真の意味とは、思考と意思の力、パラレル・ユニバース、別の現実、失われた文明、古代歴史、地球ミステリー(バミューダ・トライアングル、ストーンヘンジ、ネス湖のネッシーなど)、他の惑星での生命体へと退行した経験の詳細、エネルギーのみでできた存在について、現実がただのホログラムにすぎないとは、多次元ソウルとしての一個人とは、人間でない存在の人生とは(植物、動物、昆虫として)、現在の成熟と変貌の時期に地球と人類にどれだけのサポートが外部から与えられているのかについて、現在、惑星地球と人類の波動を上げるためにボランティアとして転生している魂の数についてなどがあります。
パート10 : ボランティアの3つの波
長年クライアントと接するうち、ドロレスはあるパターンがあることに気がつきます。地球での多様な時代のさまざまな状況、社会、文化の過去世へと退行する人々がいるなかで、ドロレスを訪ねてくる人たちの中には、地球は今回が初めてで、これまで一度も地球での人生経験を持ったことがないと言う人たちが出てきたのです。
セッション中にどこから来たのかを質問すると、「源」(ソース)とシンプルに答え、地上にいることを非常に悲しみ、「家」(ホーム)が恋しいと打ち明けます。
さらに質問していくと、彼らは地球を救うため、人類の波動を上げ、アセンションを助けにこの特定の時期を選んで志願してきたボランティアだというのです。
これらのボランティアの中には一度も肉体を有したことのないものもいれば、他の惑星の地球外文明で宇宙人として存在していたり、他次元から来た存在もいます。地球に来る前に誰もが「記憶を消される」経験をしているため、彼らも本来の使命や起源を忘れているのです。
ゆえに、これらの美しい魂たちは私たちの混乱した世界に適応するのに非常に苦労しながら、私たちが新生地球を創りだすために人類を助けるという重要な役割を果たしているのです。
「ボランティアの3つの波と新生地球」(The Three Waves of Volunteers and the New Earth, 2011年 日本語タイトル未定)には、1945年に広島と長崎に落とされた原爆の結果、地球救済の計画が立てられ、助け人として呼びかけが広められた様子が語られています。
第一波のボランティアたちは、次に続く者に「道を示す者」として道を作るというもっとも困難な人生を生き、第二波は、エネルギーのアンテナとしてただ地上に存在することで周囲の人々に影響を与える目的を担っているといいます。
第三波のボランティアは、類まれな才能、能力、記憶をもった子どもたちで文字通り世界への贈り物というべき存在です。彼らは人類が無事移行することができるよう導き、その後も直面する多くの困難を乗り越えることができるよう、すでに知識と知恵を備えているのです。
パート11 : 秘められた英知をもとめて
2014年10月、ドロレスは地球での役目を終え、宇宙へと活動の場を移しました。精力的な彼女は、今も世界中のプラクティショナーのもとを訪れ、QHHTのセッションの中でメッセージを送ってきます。好奇心旺盛なドロレスのこと、これからも私たちに未知の世界の情報を届けてくれるでしょう。
2014年12月、「秘められた英知をもとめて」(The Search for Hidden Sacred Knowledge, 2014年 日本語タイトル未定)が出版、2015年1月販売開始されました。ドロレスが書き上げた最後の著書です。生前彼女はさらに2冊を手掛けており、それらは娘のジュリアが引き継ぎました。
このようにドロレスの歩みは、とどまることなく続いていきます。
ドロレスの死後、長年にわたりドロレスの隣でQHHTの指導に当たってきた娘のジュリア・キャノンがクォンタムヒーリングヒプノシスアカデミー理事長となりました。このアカデミーでは今も世界中の人がオンラインでQHHTを学んでいます。ジュリアは、ドロレスの築いた出版社、オザークマウンテン出版社のCEOでもあります。ドロレスが1992年につくったこの出版社ではドロレスの著作をはじめ、メタフィジックス分野を探求し、執筆を続ける著者の作品を多く出版しています。
ジュリア・キャノンは20年以上にわたり看護師としてICUや在宅看護にあたってきたキャリアを持ち、ヘルスケア分野に深い知識と経験を持っています。これをベースに新たなヒーリング分野を探求するため、ジュリアはQHHTの他、リコネクティブヒーリングを学びました。
ジュリアのエネルギーヒーリングは独自の展開をたどり、それを彼女は光当てlightcasting)と呼んでいます。直感的な光が手から放射され、エネルギーバランスを崩している体の部分にエネルギーを補給して整えます。このバランスワークは肉体、精神、霊的なレベルのどれでも起こります。ジュリアがある人のエネルギーフィールドに触れると、その人に何が起きているかを直感的に悟り、どのようなヒーリングを必要としているかがわかるのです。
ヘルスケア分野での豊かな経験に加え、ドロレス・キャノンのQHHT施術と施術者育成をサポートしてきた経験から、ジュリアは「魂は語る――身体の言語」を著しました。本書は身体の不調がどこで起きたかにより、異なるメッセージを解読し、そのメッセージを理解することで本人が直面する困難を打開し、ヒーリングを起こすための適切な行動を起こすために書かれました。
ジュリアはドロレスが残した知的遺産と冒険への道筋を継承するためQHHTの施術者育成を続け、ドロレスが残した未完の著作を編集し、キャノン大学、オザークマウンテン出版社、クォンタムヒーリングヒプノシスアカデミーの今後の計画にあたっています。